休学の話 その2
高三になってから急に仲良くなって、今でもたまに会う某菅原から急に連絡があった午前1時。
「今暇ならちょっと付き合ってよ」
「は〜〜?まぁいいけど」
というおきまりのようなやり取りの後、電話がかかってきた。
冒頭に何を話したかは全く覚えていないが、相手から電話掛けてきたくせに私の休学に関してめっちゃ話し合ったことだけは覚えてる。
「お前のやる気は伝わるけど、実績がなきゃ認めてもらえないじゃん」
「ストーカーが嫌ですぐ引っ越す人だっているんだから今じゃなきゃいけない理由はない」
など、色んないちゃもん(褒め言葉)を受けて私の心には少しばかり余裕が生まれた。
とりあえず帰省するときまで保留する。
「人の起こす行動には必ず理由がある。
それを言語化できるかどうか、それだけだ。」
かつて、私たちのコースの長はそんなことを言いながら目を細めた。
今の私が突然爆発させたこの衝動も、気づかぬ内に私の心に蓄積されてきたものなのだ。
蓄積された経緯、そして行動するに至った理由。それら全てを簡潔に述べることでしか今の私が休学を正当化して保守派な母や先生を説得する術はない。
お互いに自分が正しいと思っている同士がぶつかり合ってるんだ。そら1日では解決しないだろう。
夏休み、ゆっくり時間をかけて決めよう。
家族で話して決めたことに、さすがの先生も口出しできないはずだ。
あいぽんは芸術家にならないからこそ納得のいく表現をしたいわけで、
でも今の状態じゃ芯もブレブレ、
芯がブレブレなのを直さなきゃいけないのもわかってるけど、制作しなきゃいけないし。
「親にお金出してもらってるんだから今を充実させなきゃ」と思う気持ちが私を焦らせ、
また無為にいろんなものを抱え込んでは芯がブレブレだから、全てに本腰が入らず、また些細なきっかけで放り投げてしまう。
結局、自分が1番しなきゃいけないことは最初から分かってるんだ。
それができていない自分も分かった上で、現実逃避を繰り返す。
今の自分は、本当にやりたいのと違う絵柄のピースを延々と進めている感じ。
本当に欲しい1つのピースを取りに行くのが面倒なんだけど、全く違う絵のピースを部分的に集めて進めては暇つぶししてる、そんな感じ。
さっさと取りに行きなさいな。